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KIZUNA JAPANスタッフによる映像制作マガジン

2017年9月13日

技法について語ります 第2弾“ハイパーリンク”

ハイパーリンク

お疲れ様です!
皆さんご存知、あの安部でございます。

今日はですね、ちょっと演出技法についてのお話をしていこうと思います。
たまにやりますこれ。
前はワンシーンワンカットについて色々語りました(振り返りはコチラ)が、今日は『ハイパーリンク』です。

ハイパーリンクというのは、日本語表現で言えば『並行世界』なんて言ったりします。
似た言葉に『スピンオフ』とか言いますね。

どういうことかというと、例えば
『A』という映画があります。
そこに出ていた人物、もしくは店などの“固有のモノ”が、『B』という作品にもそっくりそのまま出てくる。
これがハイパーリンクです。
『A』と『B』が同じ世界に存在する。ということですね。

王道は同一の人物(キャラ名が同じ)が別作品にそれぞれ登場するというもの。

例えば、本広克行監督の踊るシリーズ。
これは完全にシリーズというものですが、同一の世界に展開される、まったく別の物語。

先ほど、
似た言葉に『スピンオフ』とか言いますね。
と言いました。ここに若干の違いがあるという事を説明しておきましょう。

『スピンオフ』とは、要は『派生作品』であります。
『ドラえもん』に出てくるジャイアンが主人公の作品。
これがハイパーリンクであり、スピンオフです。
踊るシリーズも同様です。

ハイパーリンクではあるが、スピンオフではない。
というのはどういう事か。

僕はよく映画用の脚本を書きます。
ある作品に、“篠原隼士”という人物が、名前だけ出てきます。
この人物、ゴウオンミュージックエンターテイメントという会社に勤める一方、文科大学という大学で講師を務めています。(架空の会社、大学です)
ゴウオンミュージックエンターテイメントを舞台にした作品では、『今日は大学で講師の仕事』をしていて、『私はタヌキじゃないんだ!』と怒鳴り、学校から苦情が来ました。
文科大学の学生を主人公とした作品では、その大学での授業で『私はタヌキじゃないんだ!』と怒鳴って笑い者になっています。

両作品で『篠原隼士』という名前と『私はタヌキじゃないんだ!』という言葉を使う事によって、ハイパーリンクを実現していますが、派生作品ではないのでスピンオフではありません。

ファンタスティックビーストとハリーポッターも並行世界ですね。
ドラマでいうと、リーガル・ハイとジョーカー許されざる捜査官も並行世界ですね。

これ、よう言われるのが『なんの意味があるの?』ということ。
まぁ、特に意味はないでしょう。
と思います。

コアなファン向け。もしくは自己満足。
これが世の中に認められてしまえば、安部のような『全巻揃えたい!』系の人達は買い求めるでしょ?
それを狙う人もいるかもしれません。

はい。今日は技法について。
ハイパーリンクを紹介しました。

今日も頑張りましょう!!

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この記事を書いた人

安部 諒

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